昨年旅立った母は要介護5の状態でしたが、介護用リフトや自動寝返りベッドを導入、デイサービスに通うリクライニング車いすも、一か所に圧がかからないように母に合わせてクッションを作ってくださったり、いろんな方が伴走してくださり、ありがたいかぎりでした。
でも一番大変だったのは(私にとっては下の世話よりも)着替えでした。
下の世話や褥瘡の手当ての時、寝汗もかきやすくて何度も着替えが必要なのですが、それがもう大変で、こちらがいつも汗びっしょり。
何度も失敗して洗い替えがなくなっても、洗濯物が乾くのが間に合わなくて困ることも。
バルーンカテーテルをつけていたのですが、これがまた着替えるのに邪魔なんです。すぐ外れちゃうからまたバルーンが割れないかと気になって。
何かいい普段着ないかなとネットで調べたのですが、中々みつからないんですね。こうあったらいいなと思うものが。普通のかわいいパジャマはとても着せにくくて。
着替えやすさを重視すると、いかにも高齢者な服とか、旅館のゆかたみたいなものしかなくて。
妹は愛知県で洋裁をやっておりまして、私と母の住む九州から離れてはいましたが、いろいろと要望を伝え、母の服を作ってもらいました。
かわいい!という作品ができあがっても、いざ着せてみると思いのほか着せにくかったり、綿素材でもあんまり汗吸わなかったり。
ある時はベビー服のように全開できて、パチンパチンとボタンで留めるタイプも作ってもらいました。モスグリーンの襟がフリフリでエリザベスみたいな雰囲気のかわいいやつ。
でもボタンとめていくの意外と手間かかる。一つ組間違ったらそこから全部外さないといけない。で、お蔵入り。
マジックテープも使ってみたけど、これは洗濯する度にくっつかなくなって全然ダメ。これは使えないなと思いました。
巻きスカートタイプはどうだろう。おむつ替えしやすいけど、ストレッチやマッサージしてもらう時間があるから、そんな時丸見えでアウト。
そうやっていろいろ作っては母に着せていました。母は車いすでデイサービスに行ってたので、新作ができる度に、
「これも新作ですね?かわいい~♡」
スタッフさん達に大いに褒めていただきました。
スタッフさんたちに褒めていただくと、とてもうれしい笑顔を返すそうで、パーキンソン病なのに、いつも笑顔ですねとおっしゃっていただいていました。
やはり、いくつになってもどんなになってもおしゃれ心って大切ですよね。
特に女性はかわいい服を着た時に気分があがるもの。父にしたって若見えする服をコーディネートしてあげてデイサービス行ったら、やっぱりスタッフさんに褒められて嬉しそうだったなぁ。
要介護の方だからこそ、そこは外せないと思いました。